上段から 和綿(白) 和綿(茶) 外国綿(白) 外国綿(緑) 外国綿(茶)
今月は『綿に関する事』順次書き込む予定です。
一個のコットンボールから採集した綿のタネの様子。
左側が外国綿 右側上の三個が和綿(白綿)下の三個が和綿(茶綿)
(タネに綿繊維が覆っている。)
一本の棉から収穫する綿の収量などに、外国綿と和綿に上の写真の様に格段の質と量に大差があり、明治以降急激に和綿の自給は減少 現今では皆無に近い状態である。
かって、和綿は200種以上存在していたタネも、現今では40種程しか現存していないと言われている。農林水産省に保存されていた和綿のタネも、最早 綿の国内生産は必要ないとの判断で廃棄されたとされている。
棉は日本古来の植物ではない。
和綿の伝来は今から1200年程前であるが、この棉種は絶えたと言われ、明応・永正年間(1492〜1520)に、支那又は朝鮮から伝えられたとか、天正十一年(1583)にポルトガル人が豊後の藩主に贈ったとか、数多くの説が有る。
慶安三年(1650)に、朝鮮人文峰が対馬の藩士国分某に贈った種が良質だった様で、これが現在に伝わる和綿の一つであろう。