2014年9月1日月曜日

家蚕・野蚕(愛知東郷町)のこと




 去る 8月21日 豊橋『窓の会』の会合の席で
上掲の冊子に関わることで、題して『天蚕のこと』で報告を行いました。      (場所 芸術劇場プラット研修室)

報告後の質疑は 活発で応答に困る程で 報告の概要を記しますと 次の通り。

私が 家蚕・野蚕(ヤママユ天蚕)に関心を持った動機
◎  ある製糸工女哀史『ああ野麦峠』 著者 山本茂実 昭和43年刊
  明治42年11月20日午後2時、野麦峠で一人の飛騨の工女が「ああ・・飛騨が見える。
  飛騨が見える・・・」とつぶやきながら 息を引き取った。
  病気で岡谷の製糸工場から退出 兄の政井辰二郎の背におわれ 故郷へ帰る途中 野  麦峠で死去。妹 政井みね 二十歳の物語
◎  製糸工女達が往来した 野麦街道を奈川村(現松本市)寄合渡から家族等六名徒歩  で旧野麦街道を登り 野麦峠のお助け小屋を尋ねた 徒歩往復の思い出。
 (寄合渡で宿泊した古くから在る宿屋「亀屋旅館」のお婆さんから子供と共に 昔の野  麦街道通行の情景を聞く)
◎  穂高町 有明(現安曇野市)天蚕センター見学
  天蚕飼育の始まり 天明年間 1781〜と知る
  天蚕糸は「繊維のダイアモンド」「繊維の女王」と云われる・・・ほか

ヤママユ天蚕観察等の お話をする。
◎ 枯れ枝にヤママユの出殻繭発見から始まり 孵化から幼虫の生態・繭つくり・発蛾・  産卵 写真を掲示して説明 
◎ 宮中 紅葉山御養蚕所のこと
◎ 横浜シルク博物館のこと・・・ほか

質疑応答の概略
  戦前の養蚕(家蚕・野蚕)・製糸のこと
  世界で最初の『乾繭取引所』豊橋に開所のこと
  生糸の値段 100斤当たり(1斤=600g)
        1920年(大正9年) 1月  4,350円
        1920年(大正9年) 7月  1,000円(第一次世界大戦後の不況時)
        1929年(昭和4年) 10月  1,288円(世界大恐慌時)
        1930年(昭和5年) 10月   574円(人絹量産始る)
     当 東郷町大正8年の農工産出額のうち養蚕は65.8%を占める。
  昆虫工場・植物工場のこと
 自然と触れ合うこと。戦前の農村のこと。ほか

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